紅い鼻緒のサンダルを履いた洋子は手のひらを眺めながら思った。手のひらにはわたしの人生が刻まれているんだわ。わたしのすべてが。そしてジョンのすべてが。わたしとジョンの人生が刻まれているんだわ。うふ。恥ずかしいな。みたいな。

 「はい、きょうの授業はここまでですが、質問ある人いるかなぁー」

 「はいはいはいはいはい!」

 「はい、洋子さん。質問はなんですか?」

 「先生!いいにくいんですが・・・」

 「なんですか?」

 「鼻毛でてますよ。」

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