ピストルの音が夕方の銀行構内に響き渡る。

ギャング達は揃って怒号を挙げる。

「金が欲しければ働け。働かざる者、食うべからず。」

ギャング達は去っていった。

わたしは銀行で定期預金の解約手続きをしていた77才のおばあさんと会話を交わした。
「わたしがまだ満州にいた頃はねぇ、食べ物もなかったんですよ。でもね、そこでおじいさんと出会ってね、ええ、そんな時代もありましたね。」

「そうですか。素敵なお話です。」

おばあさんの目にはうっすらと涙がにじんでいた。

わたしは300万円の札束を握りしめると、スキップしながら吉野家に走っていった。

「今年もきょうでおわりか・・・」

空を仰ぐと西の空には飛行機が飛んでいた。

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